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治具の材質に樹脂を選ぶ時の素材選びのポイントをご紹介

治具の材質に樹脂をお考えの方へ

当社は高精度のプラスチック加工を実現し、これまでに樹脂の性質を活かしたあらゆる製品を製作しております。

ただ、樹脂やプラスチックと呼ばれる材料には種類がたくさんあるため、適した素材を選ぶのは大変です。

当社ではそういった樹脂の素材に関するご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

この記事では、製作する上で樹脂の種類を選ぶ時のポイントや素材の特徴・用途をご紹介します。

 

樹脂の種類を選ぶ時のポイント

材料の特徴を事前に把握しておくことがポイントです。

樹脂は種類によって異なる性質があり、その性質に応じて様々なものに使用されています。

例えば、耐熱性に優れた材料であれば、高温環境で使用することができる製品が作れます。

また、必要な性質を持つ樹脂を複数組み合わせ、より適した製品を製作することも可能です。

もし、用途や作業環境に合っていない素材を選んでしまうと破損してしまうおそれもあるので、性質を知っておくことは重要なことなのです。

 

よく使用される素材の用途や特徴

実際に用途や特徴を見ると、製作したいと思っているものにはどの素材が適しているか検討しやすくなります。

そこで、よく使用される下記の素材の用途や性質の特徴を一部ご紹介します。

それぞれどのような性質なのか、樹脂の素材選びの際にご参考ください。

岸本工業では上記以外にも対応しておりますので、「こういう素材を使った製作は可能か」などのご相談でもお気軽にお問い合わせください。

アクリル樹脂

性質 透明度が高い(光線透過率93%)、加工性・耐候性などに優れる
用途 車のランプレンズ・看板・ディスプレイなど

アクリル樹脂は曲げ・切断・穴あけ・接着など、あらゆる加工がしやすいです。

また透明度が高く、ピンの位置が確認しやすいことから、位置決めジグなどの材料に選ばれます。

MCナイロン

性質 吸収率が高い、高剛性・耐摩耗性・汎用性などに優れる
用途 軸受・歯車・衣料品・耐摩耗用品など

MCナイロンは吸水する性質を持つため歪みやすいところはあるものの、機械的強度が高い樹脂です。

この特性から、ワークを固定するガイドや組立用の製品などに選ばれます。

PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)

性質 高温特性がある、耐熱性・難燃性・耐薬品性・耐放射線性などに優れる
用途 航空宇宙分野・半導体・医療機器・自動車関連部品など

PEEKは機械的強度が高く、外部からの衝撃に強いという特性があります。

また他の樹脂に比べて摩擦による引火の恐れがなく、安全性が高いです。

あらゆる条件にクリアできる樹脂なので、よく洗浄時の素材などに選ばれます。

シリコン樹脂

性質 熱伝導率が低い、耐熱性・耐寒性・絶縁性・低毒性・撥水性・非粘着性などに優れる
用途 建設・電子・電気・輸送機械など

シリコン樹脂はさまざまな特徴を持つことから、日常生活で使う雑貨などにも使用されている材料です。

また、200度を超える高温に耐えられる樹脂なので、塗装じぐ(マスキングプラグ)や部品の保護材、滑り止めとして使用されることがあります。

ABS樹脂

性質 光沢がある、耐衝撃性・高剛性・加工性・絶縁性などに優れる
用途 家電製品や精密機器の部品など

ABS樹脂は光沢があることから、塗装せずとも美しい仕上がりになる特徴がある。

また、成形品にキズがつきにくく絶縁性があることから、半導体の製造工程に使われる製品の材料に選ばれることがあります。

フェノール樹脂(ベークライト)

性質 電気的特性がある、耐熱性・断熱性・難燃性などに優れる
用途 プリント配線基板や配電盤ブレーカーなど

フェノール樹脂の大きな特徴は電気的特性を持つことです。

そのため、絶縁性を求められる製作で選ばれることが多い樹脂です。

ポリアセタール(POM)

性質 他の材料よりも安価、耐疲労性・耐摩耗性・自己潤滑性・摺動性などに優れる
用途 ファスナー・楽器部品・摺動部品など

ポリアセタールは自己潤滑性があるため、機械部品などによく使用されている材料です。

また価格が安いことから、コストを抑えて製作したいという時にポリアセタールが選ばれることもあります。

 

樹脂製品の製作は岸本工業へお気軽にご相談ください。岸本工業

 

樹脂で治具を製作する4つのメリット

先程ご紹介した樹脂の種類の中には、金属にはない特徴がありました。

これらの性質が、樹脂で製作するメリットに繋がります。

材料に樹脂を選ぶ4つのメリット

  1. 金属よりも加工しやすい
  2. 母材金属に傷をつけにくい
  3. 絶縁性がある(材料による)
  4. 金属よりも軽い

こういったメリットから、金属ではなく樹脂を選ぶこともあります。

例えばPEEKは、耐熱性・耐放射線性がある他、とても軽いことから航空宇宙分野や自動車部品などで金属の代用品として材料替えされることがあります。

また、金属の切削加工では難しい形状でも、プラスチック射出成形により製作可能になるケースもあります。

岸本工業では協力会社との連携により、プラスチック射出成形にも対応しております。

もしも「金属で作るのは難しそうだな」と感じたり、「もっと性能を上げたい」という場合は、素材の変更も検討してみてください。

 

樹脂の治具製作は高い加工技術を持つ岸本工業にお任せ

精密加工を得意とする岸本工業にお任せください。

スタッフ

当社は一貫対応可能ですので、樹脂の部品加工だけでなく設計から部品調達、組立まで全て行います。

そのため大変な部品調達や、組立時のはめあいの懸念なども解消されます。

もしも「図面起こしが間に合わない」「設計図がない」という状況でも、ヒアリングにて用途や作業環境などをお伺いし、適した機構をご提案いたします。

また、樹脂ついて詳しくなくても、これまでの製作で経験を積んだ当社スタッフがサポート致しますのでご安心ください。

 

岸本工業では高精度な治具が作れます

当社はこれまでに、あらゆる分野で製作してきた実績があります。

例えば、手作業で切断する時に使用するジグや、導通検査用のジグなどを製作して参りました。

当社では特に、卓上で使用されるサイズ(実験・組立・検査など)や、絶縁・防錆・軽量の樹脂を主体とした製品の製作を得意としております。

もちろん、今回ご紹介した製品以外でも「樹脂を使ったこんな部品がほしい」というご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

 

樹脂製品の製作は岸本工業へお気軽にご相談ください。岸本工業

 

樹脂の素材の種類に関するご相談も承ります

樹脂の素材に関するご相談も岸本工業では承ります。

製作をご依頼する上で、樹脂に詳しくなくても大丈夫です。

まずは、どういった目的・用途で製作したいのかお聞かせください。

当社はアクリルをはじめ、プラスチックや樹脂と呼ばれるもの全般に対応しているため、お客様の作業環境や用途に適した素材をこちらでご提案致します。

また、当社は樹脂を主体とした製品の設計から組立まで一貫対応しているため、設計段階のご相談もお受けすることができます。

樹脂や製作に関してお困りごとがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
電話番号:03-5703-8171
FAX:03-5703-8173
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