ポリカーボネートの切削加工について
ポリカーボネートの切削加工について、大田区のプラスチック加工会社である岸本工業が徹底解説します。
そもそも切削加工は、どのような加工方法なのでしょうか。
切削加工とは、材料(ポリカーボネート)を切削工具(ドリルやエンドミル)で削って成形する加工方法です。
切削加工には以下のメリットがあります。
- 金型を作る必要がない
- 短納期
- 小ロット(1個からの製作が可能)
- 高精度の加工が可能
当社はより精密な加工を得意としておりますので、高い寸法精度を要求するポリカーボネートの切削加工はお任せください。
また、切削加工にはマシニング加工と旋盤加工という工法があります。
マシニング加工は材料を固定した状態で工具を動かして切削するのに対し、旋盤加工は回転する材料に工具を当てて切削加工します。
岸本工業の自社工場内には、マシニングセンターやNCフライス盤などの設備が充実しております。
岸本工業が責任を持って切削加工から品質の検査まで行いますので、ご依頼をお考えの方はお気軽にご連絡ください。
切削加工の手順
切削加工は主に機械を使用するのですが、どのような工程でポリカーボネートを加工し、成形していくのでしょうか。
ここでは一例として、マシニング加工の手順をご紹介します。
- マシニングセンタとNCデータとの準備
マシニングセンタにNCデータ(工具が進む方向、速度、回転数などの条件)を入力します。 - 材料の用意・切削加工
セッティングが完了したら、ポリカーボネートをマシニングセンタにセットし、切削を開始します。 - 仕上げ・検査
ポリカーボネートの切削加工後は面取り、採寸、必要に応じた仕上げを行い完成です。
当社は、三次元測定機や小型表面粗さ測定機などを保有しております。
切削加工後はしっかりと検査を行い、品質を保証いたします。
ご要望通りに仕上がっているか測定をして、検査成績書にてご確認することも可能です。
ポリカーボネート(PC)の特徴・性質
ポリカーボネート(PC)に限らず、プラスチックの特徴・性質を把握しておくと、材料を選定しやすくなります。
今回はポリカーボネートをピックアップして、その特徴と性質をご紹介します。
まず、切削加工をする上で確認しておきたいポリカーボネートの性質は加工性です。
加工性が悪い素材ですと、それだけコストが高くなってしまうことがあるからです。
ポリカーボネートはアクリルに比べると加工性は劣るものの、切削性は良いプラスチックです。
また大きな特徴として耐衝撃性に優れており、アクリルよりも頑丈です。
さらに透明度が高いため、同じく透明度の高いアクリル以上に耐久性が求められる場所で使用されます。
その他にも、ポリカーボネートには下記のような特徴があります。
- 自己消火性がある
- 熱に強く温度変化の影響を受けにくい
- 幅広い温度帯で使用可能
- 耐候性・耐久性に優れる
このような特徴があることから、屋内に限らず屋外でもよく使用されています。
ここではポリカーボネートについてご紹介しましたが、その他不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。
ポリカーボネートの長所・短所
もし別の素材とポリカーボネートで迷われている方は、特徴や性質の他に、長所と短所も確認しておくことをおすすめします。
ポリカーボネートの長所・短所は下記の通りです。
〇長所
- 衝撃に対する強度が高い(ガラスの約200倍、アクリルの約30倍の強度)
- 燃えにくい(耐熱温度は約120℃)
- 耐候性に優れている(日光や温度変化等の天候の影響を受けにくく、耐久性がある)
- 透明度が高い(光線透過率:85%~91%)
- 高温・低温に強い(-100℃~140℃)
- 吸水性・成形収縮率が低いため変形しにくい
〇短所
- 有機溶剤やアルカリ性に対して弱い
- 傷がつきやすい
- 曲げにくい
- ポリカーボネート自体が高価
- 接着が難しい
先程も切削性には問題ないものの、加工性はアクリルよりも劣るとご説明したのは、接着が難しい素材だからです。
その他にも短所がありますので、製作物の用途に合っているのかなどを考慮しながら材料を選ぶと良いでしょう。
岸本工業では、材料選びのご相談から材料の手配、図面作成、切削加工、必要であれば組み立てまで一貫対応いたします。
プラスチック以外の素材の加工部品が必要であっても、全て手配いたしますので、設計や試作の段階からお気軽にご相談ください。
ポリカーボネートの用途
ポリカーボネートは衝撃に強いため、日常生活で使用するものから建物や乗り物など幅広く採用されております。
【ポリカーボネートが使用されている製品】
スマートフォンカメラのボディやカバー、パーテーション、ヘルメット、コックピットの天板、ヘッドライトカバー、機械カバー、温室などの屋根や壁、防弾素材。
透明度はアクリルまでとは言わずとも、視認性は高いため、ヘッドライトやコックピットの天板などにも使用されます。
岸本工業ではポリカーボネートの透明・可視化加工も可能です。
透明でなければならない製品の他に、実験などで内部の動きを観察したい時などに可視化加工のご依頼が多いです。
当社の可視化・切削加工の技術は多くの研究所や大学で採用されており、これまでにも豊富な実績があります。
ポリカーボネートの可視化や切削加工に関するご依頼はお任せください!
プラスチック加工に対応している会社「岸本工業」について
プラスチックの加工業者である岸本工業は、ポリカーボネートの切削加工に対応しております。
ポリカーボネートの高精度を要する切削加工や、先程ご紹介した可視化加工を得意としております。
高精度加工の事例では、真空注型で成形したものの精度が足りないとのことで、当社へ高い精度を出してほしいとのご依頼を受けることもありました。
岸本工業は創業1980年より、多くのプラスチック素材を取り扱って参りました。
ポリカーボネートだけでなく、詳細を明かすことができない開発中の新素材の切削加工にも対応しております。
また、長年業界で培ってきた技術と知識を活かし、製品の試作段階からモノづくり視点でご提案いたします。
ポリカーボネートの加工業者をお探しの方は、お気軽に岸本工業へご連絡ください。
ポリカーボネートの切削加工は岸本工業へお任せください
ポリカーボネートの切削加工について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
岸本工業では、機械加工だけでなく図面作成、材料調達、部品調達、組み立てまで対応しております。
「図面がない」
「他の素材の部品を製作してくれる会社を探さなければならない」
「うまく組み立てられない」
このような問題に悩まされず、一度のご依頼で図面作成から完成まで当社へお任せできます。
まずはご依頼内容を詳しくお伺いしますので、下記お問い合わせ先よりご連絡ください。
※お見積りのご依頼も可能です。
【お問い合わせ先】
電話 03-5703-8171
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