岸本工業の現物合わせ樹脂加工サービスとは?
岸本工業では「図面はないが、現物の形状に合わせて相手方を加工してほしい」というご依頼をお受けすることがあります。
特殊な形状で独特の部品を使用している、かつ図面が存在しない場合、現物合わせには非常に手間がかかります。
他社では断られることの多い現物合わせですが、岸本工業では数十年におよぶ実績があり、お客様のニーズに応えることができます。
当社の現物合わせ樹脂加工サービスでは、お客様からお預かりした現物の製品を採寸して図面に落とし込みます。
この図面をもとに樹脂加工を行い、お客様の求める品質を実現します。
製図の支援
岸本工業では、はめ合わせが必要な部品や、高い寸法精度が求められる製品の製図支援を行います。
特別な製図スキルや設計知識がなくてもご安心ください。
お客様は本来の研究や業務に専念頂き、図面作製は樹脂加工の専門家である岸本工業にすべてお任せください。
素材の選定もサポート
お客様の用途や製品の機能に最適な樹脂素材を選定し、最良の提案をさせていただきます。
現物と同じ樹脂素材、金属素材から樹脂素材への代替、耐熱性のある樹脂素材など、さまざまなケースへの対応が可能です。
複雑な形状にも対応
丸みを帯びた形状や、はめ合わせが必要な製品といった複雑な形状でも、当社の加工技術により忠実に再現できます。
一般的な現物の採寸にはメジャー、ノギス、画像測定器、三次元測定機などを用います。
複雑な形状の現物であったとしても、当社と長年のお付き合いのある3Dスキャナーを持つ会社と協力して精緻な採寸が可能です。
現物合わせ樹脂加工サービスのながれ
岸本工業の現物合わせ樹脂加工サービスは、図面がなくても現物があればオーダーメイドで精緻な現物合わせ加工を行うことができます。
通常の樹脂加工サービスとの大きな違いは、「現物お預かり」、「採寸」、「製図」工程の有無です。
次項では、現物合わせ樹脂加工サービスのプロセスを詳しく解説していきます。
STEP1 ~お問い合わせ~
電話やメール、当社のホームページよりご連絡ください。
お客様のご要望を詳しくお聞きし、どのような樹脂加工が求められているかを把握します。
STEP2 ~現物お預かり・お見積り~
お客様から現物合わせの対象となる現物をお預かりします。
透明度の高さや耐熱性を求めているなど、お客様の利用用途と現物の寸法や特性を把握したうえで、お見積り、加工方針のご提案をいたします。
STEP3 ~採寸・製図~
現物の形状やサイズに応じた採寸方法を取ります。
例えば、「現物の軸に合わせてリングを作ってほしい」といったご依頼の場合は、軸をノギスやマイクロメータで測定します。
場合によっては、画像測定器や三次元測定機などを用いて現物の正確な採寸を行い、これらの情報を基にCADで正確な図面を作成することもあります。
ポイントは、お客様の求める「ゆるさ」や「きつさ」を判断して形にすることです。
軽く抜き差しできるようにしたいのか、ガタツキなく通るようにしたいのか、または圧入して抜けなくしたいのか等、ヒアリング内容と採寸結果を踏まえて判断し、図面に落とし込みます。
この段階での緻密な作業が、現物合わせで求められる品質を左右します。
STEP4 ~加工・仕上げ~
CAD等のデータを基に、機能性と寸法精度を兼ね備えた製品の加工に取り掛かり、ご希望の精度で加工します。
ご要望があれば、試作品(有償)を作成してお送りすることも可能です。
必要に応じて、糸面取りやバリ取りを行い、利用性と安全性を高めるための仕上げを行う場合もあります。
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STEP5 ~検査・納品~
外観と寸法の検査を経て、お客様が望む品質を満たした製品をお届けするために、当社の熟練した職人が一つ一つ丁寧に検品します。
納得いく品質の製品を、確実にお客様の手にお届けいたします。
こんなご依頼がありました
事例1:安全カバーの設計製作
建材メーカーの研究所様から、実験用の射出成形機に対して耐熱性の高い安全カバーの製作依頼がありました。
作業者が熱を発する装置に触れてやけどやケガをしない素材で、装置の独特な形状に合わせたカスタムデザインが求められていました。
大型の装置であったため、現地で採寸してお見積りしました。
装置はいくつかの凹凸や切り替え部分がある複雑な形状であったため、クリアランスを確保することが非常に難しい加工でした。
装置を覆う安全カバーの全体的なバランス誤差を最小限にした設計として、適切なクリアランスを維持した安全カバーを納品することができました。
細部にまでこだわった製品は、お客様に大変満足いただき、現在では安全カバーだけでなく、実験用の周辺部品も継続してご注文いただいています。
事例2:アクリル製実験器具の設計製作
インフラ系メーカーの研究所様から、長年使用していた円柱状のアクリル製実験器具の老朽化にともない、同一の製品を作成してほしいとの問い合わせがありました。
図面が存在しなかったことから、現物を採寸し、新たに図面を作成しました。
もともと使用されていた合わせ部品があったため、合わせ部品を一緒にお預かりして、器具が完全にフィットするよう細心の注意を払って加工を行いました。
また、実験器具には目盛を入れる必要がありましたが、合わせ部品の容積があるため、目盛位置決めの計算が難しく、実際に液体を入れて目盛位置を決めるという繊細な作業が伴いました。
お客様からは、試作品に対する高い評価を頂き、その後のリピートオーダーにつながっています。
まとめ
今回は、岸本工業の現物合わせ樹脂加工サービスについてご紹介しました。
他社で対応が難しいと断られてしまった製品であっても、岸本工業では製図の支援や素材の選定からサポートします。
曲面や合わせ部品のある複雑な形状であったとしても、現物合わせの樹脂加工が可能です。
ご質問やお困りの点がございましたら、どのような小さなことでもお気軽にお問い合わせください。
【お問い合わせ先】
電話 03-5703-8171
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