ポリプロピレンの切削加工方法について
ポリプロピレンの切削加工方法には、主にマシニング加工と旋盤加工があります。
マシニング加工は材料を回転させて削るのではなく、ドリルやエンドミルなどの工具を回転させて切削加工をします。
旋盤加工は材料を固定し、高回転させて切削します。
ポリプロピレンの切削加工の手順は下記のとおりです。
- NCプログラムの準備
製品の形に切削するためにNCプログラムをあらかじめ準備しておき、加工工具の選定をする - 材料の用意
材料を準備し、機械にセットする - 切削加工の開始
開始ボタンを押し、切削加工を行う - 仕上げと検査
切削加工後のバリなどを綺麗にし、必要な仕上げと検査を行う
岸本工業では、ポリプロピレンの切削加工に対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
ポリプロピレンを切削加工するメリット
ポリプロピレンの加工方法は、切削加工の他に押出成形や真空成形などがあります。
それぞれの加工方法にはメリットがあり、目的・材料・製品の仕様などにあわせて工法を決めます。
ポリプロピレンを切削加工するメリットは下記の4つです。
- 精密な加工ができる
- 高精度で仕上げられる
- 小ロット（1個～）対応可能
- 寸法が安定する
これらのメリットがあるため、切削加工は試作品製作や、小ロットの生産、また高い精度を要する部品などに用いられます。
他の加工方法との違い
ポリプロピレンを加工する際には、切削加工以外の工法が用いられることもあります。
切削加工以外には、下記のような方法が用いられます。
- 押出成形
- インジェクション成形（射出成形）
- ブロー成形
- 真空成形
これらの工法の特徴は3つです。
- 大量生産ができる
- 大量生産では、コストが抑えられる
- 高い精度が出にくい場合がある
切削加工でしか出せない精度、作れない形状がありますのでポリプロピレンの工法は要検討しましょう。
ポリプロピレンの性質
ポリプロピレンの性質は主に4つあります。
- 耐熱性が高い
- 耐薬品性がある
- 耐摩耗性がある
- 軽量
ポリプロピレンは、プラスチック素材の中でも非常に軽い素材です。
他のプラスチック素材に比べても軽いこの特徴を活かし、製品の軽量化などに用いられます。
また、ポリプロピレンは高温にも強いため、電子レンジで温める食品の保存容器の材料にも選ばれます。
その他にも、油や酸性・アルカリ性の薬品など様々な薬品に耐えることができます。
このようにポリプロピレンには多くの性質があり、切削加工もしやすいので幅広く使用されています。
ポリプロピレンの用途
切削加工されたポリプロピレンはどのような製品に用いられているのでしょうか。
切削加工はメリットでもご説明したように、高い精度で仕上げることができます。
そのため、保存容器のような日常的に使用されるものから、精密部品搬送用のトレーなど精密部品を扱う業界でよく用いられています。
切削加工をしたポリプロピレンは下記のような用途があります。
- 精密部品搬送用トレー
- 電子レンジ用食品トレー・保存容器
- 医療器具
- 自動車部品
下記記事ではプラスチック製の医療器具の製作について解説しておりますので、あわせてご覧ください。
PP(ポリプロピレン)とPE(ポリエチレン)の違い
ポリプロピレンとポリエチレンは似ている材料ですが、明確な違いがあります。
ポリプロピレンとポリエチレンには、主に以下の表のような違いがあります。
| 材質 | ポリプロピレン | ポリエチレン |
|---|---|---|
| 硬度 | 硬い | 柔らかい |
| 耐候性 | 良い | 紫外線の影響を受けやすく変形・変色しやすい |
| 色 | 無色に近い | 半透明 |
| 融点 | 165℃ | 130℃ |
このように性質や色味などに違いがありますので、それぞれの特徴を活かした用途で使用されます。
ポリエチレンは柔らかいことから、耐候性が良いため水道管やガス管に用いられています。
下記記事ではアクリルとの違いを解説しておりますので、あわせてご覧ください。
岸本工業の切削加工が選ばれる理由
岸本工業はプラスチックの切削加工を中心に、それに付帯する加工などのご依頼を承っております。
特に精密さや高い精度を求める切削加工のご依頼を多くいただいております。
過去には他社で加工をしてもらったものの、精度が足りず弊社へ追加工をご依頼された方もおりました。
プラスチックの加工方法は複数ありますが、方法次第では精度が出ないものもあります。
なぜ岸本工業が選ばれるのか、ここでは弊社の特長や強みなどをご紹介します。
高い寸法精度の切削加工
プラスチックは、温度など周辺環境によって影響を受けやすい材料です。
そのため、寸法精度について悩まされている方もいるのではないでしょうか。
寸法精度は、二次加工や組み立ての際にも影響を及ぼすことがあります。
岸本工業の高精度板厚加工技術は、均一な板厚で高面精度に仕上げることができます。
そのため弊社の切削加工技術は、基盤搬送用トレー、IC関連部品、計測機器用部品などの精密さが求められる業界から多くご依頼いただいております。
材料の選定からご相談いただけます
上記でもご説明したように、ポリプロピレンはポリエチレンとよく似ている素材です。
その他にもプラスチックは多くの種類があるため、試作・開発段階では材料選定に悩まれる方も多いと思います。
岸本工業はプラスチックの加工を専門に行っておりますので、材料についてもご相談いただけます。
特に高い精度を求める切削加工においては、ポリエチレンではない素材が適している場合もあります。
その他にも下記のようなご要望、お悩みがございましたらご相談ください。
お伺いした内容を考慮した上で適した材料を選定いたします。
- 反りが気になる
- 金属レベルの精度を出したい
- 金属代替の材料を探している
- 使用環境に合う材料を選びたい
- コストを考慮したい
プラスチック加工のことならお任せください
プラスチック加工において、材料選定や精度などについてお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
弊社はポリプロピレンをはじめとする、プラスチック・樹脂素材全般の切削加工に対応しております。
また、部品の切削加工だけでなく治具やユニットの製作も承ります。
一貫対応を可能としておりますので、必要に応じてプラスチック以外の部品も揃え、組み立てまで行い、納品いたします。
プラスチックの部品加工や製作に関するご相談や、お見積りのご依頼は下記よりお問い合わせください。
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